飼い犬との生活を心地よいものにするためには、しつけが欠かせません。
しつけを怠ると、無駄吠え、物を傷める、トイレでの失敗などの問題行動が生じ、飼い主さんの生活環境を損なうだけでなく、近隣トラブルにもつながりかねません。
しかし、いきなり専門的なしつけ方法を試すよりも、まずは基本的な項目から始めることが大切です。
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しつけの基本的な項目
上記の項目をしっかりと身に付けさせれば、愛犬との暮らしがぐっと楽になります。
例えば、食事の際に離席できるようになったり、散歩中に吠えたり引っ張ったりしなくなったりするでしょう。
それでは、具体的な方法を見ていきましょう。
名前を覚えさせる
愛犬が自分の名前を覚えることが、しつけの第一歩です。
まず、愛犬の視線を自分に向けさせて、その状態で名前を呼びかけます。
名前を呼んだ時に反応したらご褒美を上げ、徐々に無反応の時間を長くしていきましょう。
反応が薄い時は、愛犬の好きなおやつを使うなどの工夫をするとよいでしょう。
食事マナーのしつけ
フンする、待てなどの食事に関するマナーは重要です。
まず”フン”の合図から教えましょう。ご飯の前で合図を出し、食べられたらその場でご褒美を上げます。次に”待て”をトレーニングします。
ご飯を置いた状態で”待て”と言い、数秒待ってからフンの合図を出します。
徐々に時間を長くしていきます。食べる前に座らせるなど、難易度を上げていくことで着実に食事マナーを身に付けさせられます。
トイレトレーニング
室内で飼う場合は、トイレのしつけが不可欠です。
便利なのは、トイレシートを使うことです。
最初のうちは、定期的にシートの上に連れて行き、排泄を誘発させましょう。
排泄した際は大げさにご褒美を上げます。
排泄の前の動作を覚えておくと、その兆候に気づけばいつでもトイレに連れて行けるようになります。
部屋に犬小屋があれば、そこをトイレ場所に指定するのも効果的です。
アイコンタクトのしつけ
アイコンタクトを身に付けさせることは、他のしつけの基礎となります。
まずは、目の前で名前を呼びかける、おやつの匂いをかぐわせるなどして、視線を引きつけましょう。
視線が外れた時に無視を徐々に長くしていき、またこちらを見たらご褒美を上げます。
次に、愛犬との距離を長くしたり、少し外を歩いたりしながらトレーニングを重ねていきます。
徐々に難易度を上げることで、よく注目できるようになるはずです。
触られることに慣れさせる
抱っこや爪切り、耳掃除など、愛犬の世話を行う際に必要なのが、触られることへの慣れです。
子犬の頃から少しずつ触れながらご褒美を上げていくのがコツです。
嫌がった場合はしつこくせず、すぐに離します。
一緒に遊んだり、おやつをあげたりして、愛犬の気分を和らげましょう。
無理強いはかえって触られることを嫌がる原因になります。
噛み癖への対処
噛む習性は犬の本能なので、噛んでも良いものを覚えさせる必要があります。
おもちゃを噛んだらご褒美を上げ、手や足を噛まれたらその場から離れて無視することで、徐々に区別をつけさせるのがポイントです。
わざと手を出して噛ませたりしないよう気をつけましょう。
また、噛み癖の一因となる歯の生え変わり時期には、ガムなどで痒みを和らげることも大切です。
社会化(外部環境への慣れ)
散歩の際は、子犬の頃から少しずつ環境を変えて、街の賑わいや車の音、他の人やペットに慣れさせていきましょう。
最初はおんぶやスリングを利用して安心感を持たせつつ、次第に距離を縮めていきます。
いきなり大勢に囲まれたり、うるさい音に驚かされたりしないよう、状況を徐々に変化させていくことが大切です。最初から無理は禁物です。
さいごに
ここまでの基本項目をしっかりとこなせば、その後の訓練もスムーズに進むはずです。
しかし、なかなか思うようにいかないという場合もあると思います。
そんな時は、しつけ方法や環境を変えてみるのはもちろん、専門家に相談するのもよいでしょう。
一人で悩まず、上手にサポートを活用しながら、楽しく愛犬のしつけに取り組んでみてはいかがでしょうか。