「審査通過」の連絡をもらったのに、その後の音沙汰がない……。
引っ越し準備や退去手続きを進めたい入居者にとって、この空白の時間は非常にストレスフルです。
なぜ連絡が来ないのか、いつまで待つべきなのか。
この記事を読めば、現状を正しく把握し、スムーズに契約まで進めるための「具体的な行動」が分かります。
賃貸審査通った後に連絡がないときにまず確認すべきこと(審査通過後の流れと目安)

「審査通過」とは何を意味するか:入居審査と審査結果の違い
一口に「審査通過」と言っても、実は2段階あることに注意が必要です。
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保証会社の審査通過: 家賃保証会社が「この人なら保証できる」と判断した段階。
- 大家さん・管理会社の承諾: 最終的な「貸しても良い」というGOサイン。
不動産会社から「審査通りました」と言われても、契約書の準備が整うまでは正式な「契約成立」ではありません。
連絡が遅れる一般的な理由:不動産会社・管理会社・保証会社・大家さんの役割
連絡が遅れる主な要因は、以下の登場人物間での「書類の往復」に時間がかかっている場合がほとんどです。
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管理会社: 契約書を作成する。
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大家さん: 契約条件の最終確認・押印をする。
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仲介会社(あなたの窓口): 上記から書類が届くのを待っている。
連絡が来るまでの目安:営業日・週間で考える流れと時間感覚
通常、審査通過の連絡から契約書類の案内までは3日〜1週間程度が目安です。
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1〜3日: 事務処理中(通常範囲内)
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4〜5日: 書類郵送のタイムラグ
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1週間以上: 何らかのトラブル、または担当者の失念の可能性あり
まずやるべき緊急アクション(48時間以内の即行動ガイド)

不動産会社・担当者へ電話・LINE・メールで確認する手順とテンプレ文例
1週間待つ必要はありません。審査通過の連絡から3日以上経っているなら、一度連絡を入れてOKです。
【メール・LINE文例】
お世話になっております。〇〇マンション〇号室を申し込み中の[自分の名前]です。
先日は審査通過のご連絡をいただきありがとうございました。
その後の契約手続きの流れや、必要な書類についてお伺いしたくご連絡いたしました。
引っ越し業者の手配等もございますので、現時点での進捗を教えていただけますでしょうか。
申込書・必要書類の再チェック:捺印・不足・郵送・オンライン提出の確認ポイント
意外と多いのが、「提出した書類の画像が不鮮明で、管理会社が再送を待っている(が、仲介があなたに伝え忘れている)」というケースです。
不備がなかったか自分でも再確認しましょう。
保証会社・連帯保証人の有無を今すぐ確認する方法と準備事項
連帯保証人が必要な場合、保証人への意思確認電話が取れていないために、管理会社が書類作成をストップしていることがあります。
保証人に「不動産屋から電話なかった?」と確認してみましょう。
初期費用・家賃の支払い準備と契約書の捺印タイミングを整える
連絡が来た瞬間に動けるよう、以下の準備を済ませておきます。
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住民票や印鑑証明書の取得(必要な場合)
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初期費用の概算金額を銀行口座に用意
ケース別の原因と対処法:審査通ったのに契約できない/断られる場合

審査通ったのに断られるケース
非常に稀ですが、契約直前に「やっぱり貸せない」と言われるケースがあります。
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理由: 過去の滞納履歴が後から発覚した、反社会的勢力との関わりが疑われた、大家さんの急な事情(身内を住ませることになった等)。
人気物件や掲載終了で連絡が途絶えた場合の対応
人気物件の場合、「二番手」だった可能性があります。
一番手の手続きが優先され、あなたへの連絡が後回しになっているケースです。
「自分が一番手として確定しているか」を必ず確認してください。
申込者側の不備が原因だったときの具体的改善策
書類の記入ミス(住所の番地抜けなど)で止まっているなら、すぐに修正版を送ることで再開できます。
保証会社審査で落ちた/保留になった場合の代替手段
保証会社1社目で落ちても、別の保証会社(審査基準が違う会社)を提案されることがあります。この提案待ちで連絡が遅れている場合もあります。
不動産会社・大家さんと交渉するテクニックと注意点

電話で聞くべき質問と確認項目
「いつ連絡をくれますか?」ではなく、具体的に聞くのがコツです。
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「契約書はいつ頃発送されますか?」
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「入居日は〇日で確定と考えて良いでしょうか?」
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「初期費用の振込期限はいつになりますか?」
大家さんへ直接交渉できるケースとトラブル回避のポイント
原則、大家さんへの直接連絡はNGです。
トラブルの元になりますので、必ず仲介会社の担当者を通しましょう。
担当者が連絡しない・対応が曖昧なときのエスカレーション方法
担当者が頼りない場合は、「店舗の責任者(店長)」に電話を代わってもらうのが最も効果的です。
「契約を急いでいるが連絡が取れず困っている」と丁寧に伝えましょう。
証拠を残す:メール・LINE・録音ではなく記録化しておく理由と方法
「言った・言わない」を防ぐため、電話の内容は必ずメモし、可能であればその後「先ほどのお電話の通り、〇日までに連絡をいただけるということで承知しました」とLINE等で送っておきましょう。
事前にやっておくべき予防策(次回以降の不安を減らす準備)

| 対策項目 | 具体的な内容 |
| 必要書類の事前準備 | 源泉徴収票、身分証の両面コピー、住民票を早めに用意。 |
| 連絡手段の確立 | 担当者とLINEを交換し、レスポンスの速さを確認しておく。 |
| スケジュールの合意 | 申し込み時に「審査通過後、何日で契約書が届くか」を握っておく。 |
契約が進まないときの最終手段と代替案

別物件に切り替える際の最短手順と注意点
あまりに連絡が遅く不信感がある場合は、「他も探し始める」のが賢明です。
契約書にサインして初期費用を払う前であれば、キャンセル料は原則かかりません。
仮押さえや仮契約は可能か?
賃貸に「仮押さえ」という法的な制度はありません。
申し込み順、あるいは審査通過順で決まります。
法的・行政的相談先
もし預かり金を返してくれない等のトラブルに発展した場合は、「宅建協会」や「消費生活センター」へ相談しましょう。
よくある質問(FAQ)

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Q: 審査通ったと言われたのに連絡がないのは普通?
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A: 2〜3日なら普通ですが、5日以上は「遅い」部類です。
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Q: 連絡を待っている間に他の人に取られることはある?
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A: 審査通過(一番手確定)していれば基本ありませんが、手続きを放置すると「キャンセル扱い」にされ、二番手に権利が移るリスクはあります。
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Q: 初期費用はいつ払うの?
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A: 契約書類の案内と同時に振込依頼が来るのが一般的です。
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まとめと今すぐできるアクションプラン

連絡がない不安を解消するには、「自分から動くこと」が一番の近道です。
48時間以内にやることチェックリスト
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[ ] 担当者に電話またはLINEで進捗を確認する
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[ ] 「入居日」と「契約日」の目安を提示してもらう
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[ ] 提出書類に不備がなかったか再確認する
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[ ] 連帯保証人に不動産会社からの連絡の有無を確認する
1週間経過したら行うフォローと切り替え判断
1週間経っても進展がない、あるいは明確な回答がない不動産屋は、入居後のトラブル対応も不安です。
その場合は、別の不動産会社で同じ物件、あるいは別物件を探し始めることも検討してください。
