サイクリングの魅力と効果

サイクリングは家族連れで野外に出掛けるという共通体験を通し、家族の絆が強まります。
野外は室内とは異なり、雨や風もあります。そうした「自然」を肌で感じ、家族で一緒にお弁当を食べたり、子どもが親を手伝ったりして得た記憶は、ずっと後まで家族で語り合える話題として残るのではないでしょうか。

また、健康増進も期待できます。自転車は、車やバイクとは違い、エンジンのを借りずに自分の力だけで走ります。足首や膝、腰を動かしながら1カ所に力が集中せず加重が分散できます。
自転車をこぐことで心拍数が適度に上昇し、心肺機能を高める有酸素運動になるともいわれています。

こうした健康面のメリットと、比較的手軽に始められることから、総務省の調査(平成23年「社会生活基本調査」)では、スポーツ人口約7184万人のうち、サイクリング人口は約1011万人(男性590万人、女性421万人)となっています。

このようにサイクリングは家族の触れ合いや健康にとって、大きな意味を持ちます。
家族の絆のほかにも、サイクリングのルートに沿った地域の歴史探訪や、食べ物、写真撮影などのほか、俳句を作るといったさまざまな楽しみ方もあります。
また、道中で出会う人々との交流も大きな魅力です。心身の健康に、暖かい時期を選んで、ぜひ出掛けてみてください。

サイクリングの出発の前に

サイクリングを安全に楽しむために大切なことは、自転車の事前の点検です。
点検のポイントは「ブーターハーシャーベル(ブタはしゃべる)」。「ブ」はブレーキ。自転車に乗る時は前輪、後輪のブレーキが故障していないか確認しましょう。その際、前輪、後輪のブレーキを別々にかけて自転車を押してみて、効き具合を確かめて乗ることが必要です。

「タ」はタイヤです。タイヤがすり減っていないか、傷がないかなど確認しましょう。また、空気圧の点検も重要。空気圧が低過ぎると接地面が広くなり、走り心地が悪く、パンクもしやすくなります。タイヤの側面に空圧の上限と下限が記されています。

「ハ」はハンドル。ハンドルが緩んでいると、急にハンドルを切った時など、ハンドルと前輪の角度がずれ、思わぬ事故の原因となります。前輪のブレーキをかけて車体を匹すったり、ブレーキをかけたまま体重をかけてみたりして、ハンドルがずれないか点検してください。

「シャ」は車体。部品の欠落や、フレームの接合部にヒビはないかなど確認してください。なお、自転車は「TSマーク」や「JISマーク」「BAAマーク」「SGマーク」など、車体の安全性を示すマークの付いたものを使いましょう。

「ベル」はベルやブザーなどの警音器。警音器は道路標識などで指定された場所や、危険を防止するためにやむを得ない時に使うものです。ハンドルを待った手からあまり動かさない位置にあるか、また、よく鳴るかどうか確認してください。

「ブ・タ・ハ・シャ・ベル」以外でも、ヘッドライト(前照灯)や反射器材も重要。十分な点検で楽しいサイクリングを満喫してください。


サイクリングの服装は?

サイクリングに出かける時は、天候などに従って適切な服装で出掛けましょう。
気軽に走りたい、また寄り道を楽しみたい場合などは力ジュアルウェアを選ぶなど工夫してください。

暖かい場合は、吸湿性が良く、乾きやすいウェアが適しています。また、その効果を発揮させるためには、アンダーウエアの選択も重要。日焼けが気になる人には、紫外線をカットする素材のものもあります。

パンツは伸縮性がある七部丈がお勧め。裾が広がっていると、チェーンに巻き込んでしまう場合があります(長いスカーフも同様)。

長時間の走行でお尻の痛みを和らげてくれるパッド入りインナーパンツもあります。
寒い場合、一番下に着るのがアンダーウエア。寒くても、サイクリングをすると汗をかくので、吸湿性と保温性に優れたものを選びましょう。その上に長袖ジャージーか半袖ジャージー、さらにジャケットを着るなど、寒さの程度によって服装を選んでください。

ヘルメットは深めにかぶること。万が一、転倒した時に、顔面が路面に直撃しないよう守ってくれます。製造から5年以内の「JISマーク」や「JSマーク」「SGマーク」が付いているものを選んでください。

また、サングラスは、急な雨やひょう、紫外線、ゴミや飛び石から目を守ります。
グローブなどの手袋は、転倒時に手をけがから守ってくれるほか、ハンドルを長時間握った時の手の痛みを和らげます。手のひら部分にパッドが入ったものを選ぶと、より効果的です。

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サイクリング走行時の注意

走行時は、左側走行をはじめとする基本的な交通ルールを必ず守りましょう。信号や一標識、標示、警察官などの指示に従うこと、車道の左端を走る、縦一列で走るなど、正しい乗り方をすることで、無事故で快適なサイクリングを楽しむことができます。

食事、見学などの時間を拭含めると、サイクリングの平均時速は10㌔くらい。最も体力の弱い人に基準を合わせ、無理のない行程を組みましょう。また、家族連れなどのグループ、上り坂の多いコースなどでは、速度が約20%減少するといわれています。一緒に走るメンバーや、コースの高低差などを確かめて計画を練ってください。 また、疲労を考え、午後のスケジュールに余裕を持たせるなどの工夫も必要です。ペダルの位置は、足の親指の付け根をペダルの中心に乗せるようにすれば、足の力を効率的にペダルに伝えることができ、足の疲れも最小限に抑えられます。

無理のないスピードで走行するとともに大切なのが、休憩を小まめに取ること。喉が渇いたと感じる前に自転車を止めて、水分補給を行ってください。
休憩の目安は、サイクリングによるお出掛けの経験が少ない場合は20~30分に1回程度。1回当たりの休憩は5~10分くらいを基準に考えてください。休憩で補給するものは、水分の他、食べるとすぐにエネルギーにかわるチョコレートや、果物なども適しています。

レンタサイクル、休憩所を備えたコースも

各地には自転車のための「サイクリングロード」が整備されています。有名なものの一つが、全長約70%で海峡を横断できる瀬戸内しまなみ海道のサイクリングロードです。
広島県尾道市から愛媛県今治市の間にある「しまなみ海道」沿線の自治体では、レンタサイクルを運営。また、各地区にあるレンタサイクルターミナルであれば乗り捨ても自由です。また、今治市内の一部のホテル・旅館等にも乗り捨て可能です。
ルート中、約40ヵ所の「サイクルオアシス」と呼ばれる休憩所もあります。
このほか、都内周辺では、東京都内から荒川沿いに埼玉県まで続くサイクリングロードや、東京都羽村市から調布市などを経て、大田区の羽田空港付近まで続くサイクリングロードなども。
全国各地にある観光協会ホームページなどを参考に、家族や知人・友人などで楽しく計画を立ててはいかがでしょうか。

携帯工具、保険証のコピーを忘れずに

サイクリングの途中で、タイヤのパンクなどのハプニングが起きてしまったら?
そんなトラブル対策として便利なものの一つがパンク対策キット。自分でパンク修理ができる場合は、替えのチューブや修理キット、携帯ポンプを持つと安心です。また、緩んだボルトを増し締めするため、ドライバーやプライヤー、アーレンキーなどの携帯工具や、保険証のコピー、筋肉疲労時の塗り薬なども持っておくと、安心度がよりアップします。

車種別に調整の仕方は異なる

サイクリングのための調整は、自転車の種類によってさまざまです。
街で普段乗るような軽快車の場合、サイクリングでお尻が痛くなる原因の多くが、サドルが高過ぎたり低過ぎたりすること。サドルにまたがって、両足のつま先が地面につく高さが適正です。また、タイヤの空気圧は、タイヤの表面を親指で強く押してへこむ程度を目安にしてください。
マウンテン・バイク(MTB)の場合は、地面に両足が確実につくようにサドルを低めに設定すると、運転が楽。サドルの高さはハンドルの高さとほぼ同じにします。オフロードを走る場合、洗浄、注油を小まめに行いましょう。
ハンドルが「ドロップハンドル」と呼ばれる、垂れ下がった形のロードレーサーは、専門性を要求する乗り物です。体形や走り方の好みによって変わるので、安全で楽に乗るためには、スポーツサイクル専門店で相談し調整してもらってから、サイクリングを行いましょう。

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