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睡眠負債の症状チェックと解消法

健康

 朝、なかなか起きられない。

休日は平日より2、3時間以上
長く寝てしまう……。

思い当たる人は「睡眠負債」が
たまっているのかも。

放置しておくと、
心身をむしばむ病気のリスクを
高めてしまいます。

ここでは睡眠負債かのチェック法と、
すぐに取り入れられる解消法について、
ご紹介します。

「睡眠負債」とは何か?

 「睡眠負債」は2017年の
ユーキャン新語・流行語大賞
トップ10に選ばれ、
高い関心を集めています。

 睡眠負債とは、毎日のちょっとした
寝不足が″眠りの借金″のように
積み重なってしまった状態のことです。

例えば、1日2時間の不足が5日続けば、
10時間の睡眠負債を抱えていることになります。

 これを″ただの睡眠不足″と侮ることなかれ。
睡眠負債によって、
脳(特に前頭連合野)の働きが鈍り、
思考力や記憶力、
モチペーションが低下します。

ど忘れ、思い違いといったミスだけでなく、
感情の起伏が激しくなり、
キレやすくなったり、
落ち込みやすくなったりも。

 体の免疫力も低下するので、
風邪をひくことが増え、
アレルギーが悪化するなど、
さまざまな症状を引き起こします。

さらには、認知症やがんといった
病気のリスクも高まります。

 また、交通事故を起こす確率も急激に上がります。
米国で行われた調査では、
7時間以上の睡眠を取ったドライパーと比べて、
5時間台のドライパーの事故確率は1.9倍、
4時間未満だと11.5倍にまで跳ね上がりました。

まずは負債チェック!

一つでも当てはまる人は
睡眠負債がたまっている
可能性あり。

□ 朝、起きる時刻になかなか起きられない

□ 起きた時にだるさを感じる、
 頭がぼんやりする

□ 午前中に眠たくてたまらないことがある

□ 仕事中はコーヒーが手放せない

□ 仕事帰りの電車で寝てしまう

□ 食事の時間や回数がバラバラ

□ 寝る前にスマートフェンを離せない

□ 横になると、どこでもすぐに眠ってしまう

□ 休日は平日よりも2時間以上長く寝てしまう

世界最大級の「睡眠負債大国」日本

 ″仕事が忙しくなると睡眠時間を削る″
という人は少なくないでしょう。

最新の厚生労働省調査によれば、
成人の約4割が、6時間未満の
睡眠しか取れていません。

これは、OECD(経済協力間発機構)
加盟国の中で最低水準のレベル。

日本は、世界最大級の″睡眠負債大国″
といえます。

睡眠は″質″だけが重要ではない

 もちろん睡眠の質は重要ですが、
量を質で代用することはできません。

 高齢者を含め大多数の成人であれば、
健康に被害のない最適な睡眠時間は、
7時間前後です。

 中には″5時間で間題ない″
という人もいるでしょう。

気を付けてほしいのは、
長期間にわたる睡眠不足が
″眠気の感受性″を下げる
可能性があるということです。

この機会に、見直してみてはいかがでしょうか。

 睡眠負債は、一気に解消できません。
毎日少しずつ長めに寝る必要があります。

とはいえ、普段より1、2時間早めに
就寝することは難しいと思います。

 推奨する方法の一つとしては、
比較的忙しくない週を選び、
30分早く就寝、
これを1週間続けること。

眠気が改善しない場合は、
もう30分早めに寝て、
さらに1週間継続します。

 平日と休日の睡眠時間に
2時間以上の差がなく、
目覚めのつらさや日中の眠気、
うたた寝などがほとんど
みられないようになれば、
睡眠負債は解消できたといえます。

 自分の睡眠パターンを客観的に
把握したい場合は、
毎日の睡眠時間帯を記録する
「睡眠日誌」(別掲)をお勧めします。

最近人気の睡眠状態を計測できるアプリは、
正確性には欠けるかもしれませんが、
睡眠時間の記録には役立ちます。

睡眠障害をすぐできる解消法は?

 まず朝起きたら、太陽の光を浴びましょう。

人は生体リズム(24時間より少し長め)
と一日の周期(24時間)のズレを
「光」によって調整しています。

起床後にしっかり光を浴びることで
生体リズムを正しく保てます。

 次に、朝食と夕食の時間はほぼ一定に。

決まった時間に食事を取ることで、
代謝系の体内時計が適切に働きます。

 また、夕食は寝る3時間前には
済ませておきましょう。

消化活動が盛んに行われていると、
体が睡眠モードに入れなくなります。

 三つ目は、寝室の整備です。

布団やベッドの周りに雑誌や本、
服などが散らかったままに
しないようにしましょう。

 就寝中は季節を問わず、汗をかくので、
吸収性と保温性に優れた、
肌触りの良いパジャマの着用をお勧めします。

 秋から冬にかけては、
室内の温度は16~20度、
湿度は50~60%を保ち、
遮光・遮音対策を行い、
安心して眠れる環境を整えましょう。

寝付きを良くする9ヵ条

①暖色系で暗めの照明に切り替える

②ラベンダー、カモミール、
マンダリンなど、鎮静作用の
ある好みの香りを使う

③ぬるめ(40度前後)のお湯に漬かる

④寝床に入る直前にトイレに行く

⑤就寝予定時刻前でも眠くなったら布団へ

⑥寝る30分前からはスマートフォン、
パソコン、タブレットなどを使用しない

⑦寝る直前の酒やタバコはなるべく控える

⑧軽いストレッチや深呼吸をして、
神経の緊張を和らげる

⑨眠れないときは布団から出て気分転換

休日の寝だめはダメ

 休日だからと普段より2、3時間
以上遅い時間に起きると、
その日の夜はなかなか寝付けなかったり、
かえって睡眠負債をため込むことに。

 休日前夜は1時間早めに
就寝することをお勧めします。

翌日はいつもより1時間遅く起きれば、
睡眠負値を2時間解消できます。

それでも眠気が取れないなら、
二度寝はせず、正午~午後3時の時間帯に
1、2時間程度の昼寝を。

それなら夜の睡眠に影響しません。

昼寝で睡眠負債を解消できる?

 睡眠負債の返済になりませんが、
脳のリフレッシュにはなります。

昼寝をする場合は、15~20分間、
椅子に座って眠りましょう。

アラームをかけておけば寝過ぎを防げます。

仮眠前にカフェイン入りの飲料を摂取しておくと、
スッキリした目覚めが期待できます。

勤務の都合で就寝時間がバラバラの時は?

 仕事や睡眠の時間帯が変わることで、
生体リズムが乱れがち。

対処法は単純ではありませんが、
睡眠日誌を記録して、
1週間の平均睡眠時間が
6時間以下にならないよう工夫しましょう。
その上で次の点も心掛けてください。

・できるだけ同じ時間に朝食と夕食を取る。
・昼間に寝る時は、カーテンを二重にするなど、
遮音と遮光対策を万全に。

寝付きが良ければ、
その後も安定した眠りが得られやすくなります。

 睡眠は、心身の健康にとって必要不可欠。
万が一、睡眠不足によって
生活に深刻な支障を来している場合は、
専門医に相談してください。

 一人でも多くの人が、睡眠負債を解消し、
爽快な毎日を送れることを願っています。

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