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タンパク質が体内で働く仕組みや効果

健康

三大栄養素の一つとして知られるタンパク質は、筋肉や臓器など体を構成する重要な要素です。

美容にも必須な成分として注目され、ストレス緩和や多幸感につながる効果も期待されています。

そこで、今回はタンパク質が体内で働く仕組みや効果についてご紹介します。

〈ポイント〉

① 体重1キロに対して1グラム取ろう
② 肉類に偏らず魚や大豆も
③ 冬は鍋料理がオススメ

若い女性や高齢者は意識を


一日に取るべきタンパク質の量は、年齢や性別にかかわらず、「体重1キロに対して1グラム」です。

つまり、体重50キロの人であれば、一日に50グラムのタンパク質が必要になります。

タンパク質が不足すると、筋肉量が減って疲れやすくなったり、免疫力が弱まったりするなど、全身に影響があります。

一方、過剰摂取が続くと腎機能の負担、ミネラル不足、腸内環境の乱れなどのリスクがあるので、一日の摂取量が「体重1キロに対して2グラム」を超えないよう注意してください。

また、「肉を100グラム食べたらタンパク質を100グラム取った」と考えるのは間違いです。

肉や魚などの食材には、タンパク質だけでなく他の栄養素も含まれているので、「食材の重さ=タンパク質の重さ」ではないことを覚えておきましょう。

主な食材のタンパク質量を紹介するので、参考にしてください(下記掲載参照)。

積極的にタンパク質を取ることを意識してほしいのは、若い女性と高齢者です。

ダイエットなどの理由で食事量を制限している人や、食が細くなっている高齢者の多くは、気付かないうちにタンパク質が足りなくなっています。

●身近な食材のタンパク質量●

◇豚肉……疲労回復効果があるビタミンB群が豊富

バラ肉(80グラム)→11.5グラム
ロース肉(80グラム)→13.7グラム
ひき肉(80グラム)→14.2グラム

◇牛肉……鉄や亜鉛がたっぷり

ヒレ肉(80グラム)→16.4グラム
もも肉(80グラム)→15.7グラム
ひき肉(80グラム)→13.7グラム

◇鶏肉……高タンパク低脂質。ビタミンA、B群も

むね肉(80グラム)→17.0グラム
もも肉(80グラム)→13.3グラム
ささみ2本(80グラム)→18.4グラム
◇卵……ほぼ全ての栄養を含んだ完全栄養食品

鶏卵1個(正味55グラム)→6.8グラム
◇魚……不飽和脂肪酸が豊富
 サケ1切れ(80グラム)→17.8グラム
アジ1尾(80グラム)→15.8グラム
サバ1切れ(80グラム)→16.5グラム
ツナ缶1/2缶分→12.4グラム
◇大豆製品……高タンパク低脂質。血圧低下や美肌も
 豆腐(木綿)1/4丁(75グラム)→5.0グラム
納豆1パック→8.3グラム
油揚げ1/2枚→2.3グラム
牛・豚・鶏 どれが良質?

“良質なタンパク質”と聞くと、何を思い浮かべますか?

牛・豚・鶏肉、魚などがありますが、タンパク質という点では、どれも同じものと考えていいでしょう。

違うのは、タンパク質以外に、何を摂取できるかという点です。

牛肉には鉄や亜鉛が含まれていて、豚肉はビタミンB群が豊富ですし、鶏肉は脂肪が少なめでヘルシー、魚は健康に欠かせない脂質が含まれているという特長があります。

少し難しい話になりますが、タンパク質はアミノ酸でできています。

アミノ酸は20種類あり、うち9種類は体内で十分に作れず、食べることで取り入れる必要があります。

この9種類を「必須アミノ酸」といいます。基本的に動物性タンパク質の方が、バランス良く必須アミノ酸を含んでいるので、良質であるといえるでしょう。

植物性の中でも大豆製品はバランスが良く、肉や魚、卵と同様の効果が期待できます。

米などの穀類は9種類のアミノ酸のうちリジンが少ないタンパク源です。

大豆製品はリジンが豊富なため、「納豆ご飯」にすることで完全なタンパク源に“変身”してくれます。

タンパク源が肉類に偏らないよう、魚や大豆を含め、ローテーションして食べることが理想的です。

魚の缶詰や納豆でも十分にタンパク質を取ることができるので、上手に活用してみてください。

免疫力UPに効果あり


体に取り入れたタンパク質は分解されてアミノ酸になり、骨や筋肉などの体の材料やホルモンにつくり替えられます。

体内に侵入した異物と戦い、細菌などの侵入を防ぐ抗体免疫もタンパク質の一つ。つまり、免疫力を上げるために、タンパク質は欠かせません。

新型コロナウイルスやインフルエンザ予防など、免疫力を高めたいこの時期、タンパク質をしっかり取ることを心掛けたいものです。

また、肌のハリを生み出すコラーゲンもタンパク質で、美容には欠かせない成分です。

あまり知られていないことですが、骨も半分はコラーゲンなので、骨を強くしようと思うなら、カルシウムだけでなくタンパク源もしっかり取る必要があります。

さらに、最近ではタンパク質が、心の健康に役立つとも考えられています。

幸せホルモンと呼ばれるセロトニンの原料はタンパク質で、気持ちを落ち着かせる効果があります。

メンタルの不調は必ずしもタンパク質の不足だけが原因とは限りませんが、食生活を見直すことで、改善の一助になることを期待したいと思います。

プロテインはあくまで補助


霜降りの肉や鶏の唐揚げなど、タンパク質の多い食品は、脂質も多くなりがちです。

脂の取り過ぎを抑えたい場合、脂身の多いサーロインではなくヒレ肉や赤身の肉、普通牛乳ではなく低脂肪乳を選ぶといった工夫ができます。

プロテインなどの補助食品は、食事で栄養を十分に摂取できない人など、不足を補う意味では有効ですが、あくまで基本は、さまざまな食材の組み合わせの中で、他の栄養素と一緒に、タンパク質を摂取できるよう心掛けてください。

肉や魚を食べず、プロテインで置き換えるという考えは、あまり好ましくありません。

また、過剰に補ったタンパク質は肥満につながることもあるので、要注意です。

この季節、オススメしたいのは鍋料理です。

豆腐も肉も魚も入れることができ、野菜やキノコなど他の食材も無理なくたっぷり取れます。

しかもタンパク質を取ると、体が温まるので一石二鳥です。

年末年始は、普段食べない料理を口にする機会も多くなり、タンパク質を豊富に取りやすい時季。

食べ過ぎには気を付けつつ、食事を楽しんでいただければと思います。

 

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