おなじみの「突っ張り棒」。
使い方を工夫するだけで、
家の隙間を収納スペースに
変身させることができます。
そこで今回は突っ張り棒を
活用した簡単な片付け術を、
ご紹介します。
空いているスペースを有効に
突っ張り棒は100円ショツプ
などで簡単に手に入る上、
上手に使うことで、
狭いスペースを有効利用でき、
片付けの幅も広がります。
しかし、〝何でも収納”と思い込むと、
かえって収納スペースが
モノであふれかえってしまいます。
そこで、収納に際して、
大切な考え方を確認します。
使うモノのみ収納
片付けが苦手な人には、
「自分が捨てたくないモノ」
をクローゼットや棚、
引き出しなどの収納スペースに
入れる傾向があります。
例えば、取りあえずしまっている
モノや、「いつか使うだろう」と
取ってあるモノです。
一方、よく使うモノは収納せず、
自分の周囲に置いて、
散らかってしまうのです。
使うモノが周囲にあふれ、
視界に入るので、
収納されている捨てたくない
モノまで全て使うモノに
思えてしまいます。
その結果、
〝収納スペースが足りない″
と棚を買い増す悪循環に
陥ってしまいます。
収納スペースとは
「取っておきたいモノをしまう場所」
ではなく、
「使うモノをしまう場所」
であると考え方を改めましょう。
使用する所にしまう
片付ける際、どこにしまうか――
これにもルールがあります。
それは、「使う場所」が
「片付ける場所」ということです。
例えば傘であれば、
どこの家庭も必ず玄関先に
傘立てがあります。
なぜなら、外出時や帰宅時に
傘立てを必要とする場所が、
玄関だからです。
ところがマスクの場合は
どうでしょうか。
リビングにある救急箱の近くに
しまっているケースがよくあります。
しかし、マスクを手に取るのは
外出時がほとんど。
玄関を出る時にマスクの着用を
思い出した場合、
リビングに戻らなくてはなりません。
そう考えれば、
玄関が理にかなったマスクの
収納場所といえます。
このように、使う場所に片付ける――
これを徹底するだけでも、
家の中が整然とします。
無理して埋めない
突っ張り棒は、
デッドスペース(利用できない空間)
をムダなく使うにはとても
便利なアイテムです。
だからといって無理して
デッドスペースを収納に
使う必要はありません。
中には
「高い場所にある吊り戸棚が
使いにくいんですけど、
どうしたらいいですか」
という人がいますが、その場合、
無理に使う必要はありません。
なぜなら、使いにくい場所に
モノを置くと、
そのモノ自体を使わなくなるからです。
また、
「ここのスペースがもったいないなあ。
何か使えないかなあ」
と思うこともあるかもしれませんが、
そうした場合もあえて使おうとする
必要はありません。
何か収納しようとすることで、
モノが増えてしまいます。
突っ張りの正しい取り付け方
突っ張り棒が落ちてしまう
ことがありますが、それは、
正しい付け方をしていない
からといえます。
次のような付け方をしていないでしょうか。
それは、取り付けたい壁の間に
突っ張り棒を入れ、
クルクルと回して長さを伸ばし、
両端が壁についた所でギュッギュッと
締める取り付け方です。
この方法は誤りです。
100円ショップなどで販売されている
突っ張り棒の多くはバネ式です。
正しい取り付け方は、
まず、設置するスペースより
少し長めに棒を伸ばします。
次に、取り付ける場所に軽く
斜めに突っ張ります。
取り付けたい位置に細い方を押し当て、
太い方をグツと押し込んでバネを
少し縮ませながら、
水平にして手を離せば、
突っ張り棒をちゃんと
固定することができます。
この方法は取扱説明書にも
記載してあります。
突っ張りたい空間に対して
どのくらい伸ばせばいいかは、
説明書でよく確認してください。
あわせて、突っ張り棒には、
それぞれ耐えられる重さ(耐荷重)
がありますので、注意してください。
突っ張り棒の場所別アイデア
脱衣所
脱衣所に洗濯機が
置いてある場合、
洗濯機の上の空間が広く
空いているケースがあります。
そこもうまく利用しましょう。
まず、突っ張り棒を
前後に2本取り付けて、
100円ショップなどで
市販されている
ワイヤーネットを乗せて、
結束バンドで固定する
だけで、バスタオル置き場
にすることができます。
さらには、2本の突っ張り棒を
斜めに取り付け、
プラスチックの籠を
立て掛けることで、
洗濯バサミなどの小物入れ
としても活用でき、
洗濯しやすい環境に
することもできます。
洗面台の下
洗面台の下には配水管があって、
収納しにくい場所。
ついつい、いろいろなモノを
置いてしまいますが、
上のスペースが気になります。
しかも、スプレー洗剤を置くと、
その上にはモノが置けません。
ところが、空間の上の部分に
突っ張り棒を設置すれば、
スプレー洗剤を引っ掛けて
収納できるようになり、
空間の高さを有効利用する
ことができます。
トイレ
トイレの収納棚には、
清掃グッズがしまって
あったりしてスペースが
埋まっているものです。
トイレ内の空いた空間に
突っ張り棒を取り付ければ、
簡単にトイレットペーパーの
置き場ができます。
キッチンの上
キッチンの上の棚は
高い所にあるため、
奥の方に何かあるか見えません。
そこで有効なのが、
短めの突っ張り棒2本を
縦に使う方法です。
そうすることで仕切りの役割をし、
水筒などを縦に重ねて収納できます。
これは、必ずしもキッチンの
上の棚だけに限りません。
空いているスペースに総じて、
縦に使うのもオススメです。
キッチンの下
キッチンペーパーはどこに
収納するか困ってしまいます。
キッチン周辺に置くと場所を取り、
見栄えがよくない場合も。
そこでオススメなのが、
キッチンの下の引き出しに
納めてしまうことです。
キッチンペーパーを
突っ張り棒に通して引き出しの中に
備え付けます。
キッチンペーパーホルダー
の完成です。
しかも、キッチンペーパーを
引っ張ってから引き出しを閉めれば、
引き出しの角で切ることもできるのです。
また、キッチンの下の引き出しは、
箸やスプーンなどを入れている
ことが多いと思いますが、
少し厚底であることを利用して
もう一工夫すれば、さらなる
引き出しを作ることができます。
2本の短い突っ張り棒を、
間隔を短めにして前後に取り付けて、
そこに浅いトレイを置くことで
簡単な引き出しになるのです。
トレイの底に粘着のフックを付けるか、
奥にストッパーとなる
突っ張り棒を付ければ、
引き出しが奥に行き過ぎる
ことはありません。
レンジ台
レンジ台の電子レンジの上は、
デッドスペースになっている
ことが多い場所。
この空間の手前と奥に
2本の突っ張り棒を取り付けます。
そこにトレイを置けば、
ラップやアルミホイルの
置き場に変身。
おぼんなどを置く棚の
代わりにもなります。