食中毒の予防三原則は「付けない」「増やさない」「やっつける」

いよいよ梅雨時を迎え、

これからは、温度や湿度が高くなるので、

食中毒に気を付けたいところです。

特に、高齢者や乳幼児は重症化する恐れがあるので、

注意が必要です。

そこで、今回は、食中毒の予防方法等についてご紹介します。

食中毒の予防三原則

食中毒は飲食店に限らず家庭でも起こっています。

さらには、夏場だけに発生しているわけではありません。

特に「カンピロバクター食中毒」「ノロウイルス食中毒」

は毎年、発生数トップ3に入っており、

年間を通して発生しています。

また、「腸管出血性大腸菌(0157など)感染症および食中毒」は

夏場に増加する傾向があり、油断はできません。

これからの季節は、温度や湿度が高くなり、

微生物の増殖が活発になることから、

食中毒がより発生しやすい環境といえます。

食中毒は乳幼児や高齢者などの免疫の弱い人は

特に重症化する恐れがありますが、

成人の大人でも、夏場は体力が消耗し、

罹患しやすくなるのです。

そのため、しっかりとした予防が大切です。

食中毒の予防のための三原則として、

病原微生物を「付けない」「増やさない」「やっつける」

ことが挙げられます。

家庭で食中毒を防ぐポイント

食中毒の予防のための三原則を

踏まえた家庭での予防法を紹介します。

食品の購入

生の原材料には本来、

さまざまな微生物が存在し、

中には食中毒を起こすものも

含まれている場合があります。

したがって肉や魚などの生鮮食品は、

より新鮮な物を購入するのが前提で、

温度管理も重要です。

そのため、買い物の最初ではなく

最後の方で購入するよう心掛けましょう。

購入後は、肉や魚から出るドリップ(水分)が

他の食品に付かないよう、

それぞれビニール袋にしっかりと

包むようにしてください。

食品の保存

持ち帰った食品はすぐに冷蔵庫や冷凍庫に

入れるのが鉄則です。

細菌の多くは、10度で増殖がゆっくりになり、

4度で増殖がストップします。

調理の下準備

調理中のキッチン周辺は、

清潔を保つようにし、

布巾は清潔な物を使います。

これからの季節は特に、

冷凍の食材を常温で自然解凍するのはNGです。

食中毒菌が増える恐れがあるため避けましょう。

電子レンジで一気に解凍するか、

冷蔵庫の中の冷えた環境で

自然解凍するようにしてください。

また、調理に使う分のみを

解凍するようにしましょう。

一度解凍した食材を改めて冷凍するといった、

解凍と冷凍の繰り返しは避けてください。

微生物が増殖する原因になります。

冷凍する際に、調理に適した量に

小分けして凍結しておくと解凍しやすく、

調理に便利です。

調理
加熱料理の場合は、しっかりと熱を加えてください。

それにより食中毒を起こす病原微生物を

やっつけることができます。

一般食品では食材の中心部の温度が75度で

1分以上加熱することが推奨されています。

ただ実際には、調理中に温度を測るのは

難しいと思うので、肉であれば、

赤い部分が完全になくなるまで

加熱するようにしましょう。

カキなどの二枚貝類といったノロウイルスに

汚染している可能性のある食品では、

中心温度が85度から90度で90秒以上の

加熱と覚えておいてください。

調理中も調理器具等を清潔にしておくことが重要です。

布巾の汚れがひどい時は、

清潔な物と取り換えるようにしましょう。

包丁やまな板、布巾等は、使った後、

すぐに洗剤と流水で洗うようにしてください。

使用の都度、洗うのは大変かもしれませんが、

調理の順番を考えて、

最後の方に肉や魚など汚染の可能性の高い

生ものを調理するように工夫することもできます。

食事

食事を取る前の手洗いは必須です。

また、室内で長く料理を放置しないようにしましょう。

配膳のタイミングにもよりますが、

温かく食べる料理は温かく、

冷やして食べる料理は冷たくしておきましょう。

残った食品

残った食品を冷蔵する場合、

冷えやすいように浅い容器に小分けして

冷蔵庫に入れましょう。

残った食品を温め直す場合は、十分に加熱を。

汁物は沸騰するまで火を加えてください。

効果的な『手洗い』

食中毒予防は、

「手洗いに始まり、手洗いに終わる」

といわれています。

加えて、調理器具を清潔に保つことや

新鮮な食材を使い生で食べないこと、

細菌が増殖しない環境をつくることが重要です。

手洗いのタイミングとしては、

調理を始める前や生の肉や魚、卵などの

感染源となる恐れのある食材を扱う前後。

調理の途中でトイレに行ったり、

おむつを交換したり、

鼻をかんだ後には必須で、

食卓に着く前なども手洗いを行いましょう。

また、ため水ではなく、

流水と洗浄剤やせっけんを使った

丹念な手洗いが大切です。

具体的な手順は次の通りです。

①まず、流水で手を洗います。

②洗浄剤かせっけんを手にとり、
手のひらや指の腹を洗います。

③手の甲、指の背を洗います。

④指の間や側面、付け根の部分を洗います。

⑤親指、親指の付け根を洗います。

⑥指の先を洗います。

⑦手首の内側や側面、外側を洗います。

⑧洗浄剤やせっけんを流水で十分に洗い流します。

⑨手を拭きます。

その際、新しいタオル等を使うといいでしょう。

共用していると、その前に手を拭いた人の

洗浄が不十分だった場合、

タオルを通じて二次感染の原因に

なってしまうことがあります。

⑩最後に消毒用のアルコールで、

手や指全休を殺菌します。
※この②から⑧までの工程

(1回30秒程度はかかります)を

2回繰り返せば、より効果が高まります。

気を付けたい お弁当やバーベキュー

これからの夏のイベントで、

気を付けたいポイントがあります。

まずピクニック等でお弁当を作る場合は、

生ものを避けるのが鉄則ですが、

その上で、調理を清潔な手で行うことが重要です。

手から細菌がうつることも多いので、

調理前には、

手洗いをしっかりと行ってください。

お弁当の盛り付けにこだわることは、

家族の皆が喜びますが、

できるだけ食材に触れることを少なくすると、

より感染の可能性を下げることができます。

バーベキューで注意したいのは、

生肉をつかむためのトングや箸で

焼き終えた肉をつかまないことです。

生肉は細菌の格好の居場所。

焼くことで殺菌されますが、

トングや箸を使い分けないと、

そこから細菌がうつってしまいます。

そのため、焼くための箸等と

食べるための箸等を分けるようにしましょう。

また、子どもが多いと、

どうしてもお肉の取り合いに

なってしまうことがありますが、

それも、焼き方が不十分だったりする

恐れがあるので注意が必要です。

大人が焼き具合を見極めて、

食べる用のトングや箸で取り分けてあげるなど、

工夫してあげてください。

主な病原微生物(細菌、ウイルス等)

ここでは食中毒の原因となる

主な病原微生物をみていきましょう。

ノロウイルス

自然界での抵抗力が強く、

二枚貝類に蓄積することも報告されています。

加熱不十分だったこと等が原因で

食中毒を引き起こします。

また、発生原因の7割から8割が、

おなかにノロウイルスを持ちながら

症状が出ない人や、

症状をこらえながら調理に

従事した人からの汚染です。

汚染経路は、感染した人の嘔吐物や

便が調理者の手を介して食品を

汚染することです。

感染しないためには、

二枚貝類を加熱調理する場合、

中心温度85度から90度で90秒以上かけて、

しっかりと火を通すようにしてください。

また、下痢や嘔吐等がある体調不良の人が

調理することは避けましょう。

普段から感染しないように注意し、

感染していても食品を汚染しないように、

衛生的な手洗いを適切なタイミングで

実施するようにしてください。

衣類やカーペットが嘔吐物で汚れた場合には、

洗浄、乾燥などの作業を通して周囲に

ウイルスが拡散する恐れがあるので、

捨てることも視野に入れてください。

カーペットでは汚れをよく落とし、

次亜塩素酸ナトリウムや熱湯などで消毒しますが、

脱色等が避けられない場合があります。

汚物を取り扱った後、

トイレの使用後や調理前には、

せっけん等を使い、

必ず十分な手洗いをしてください。

腸管出血性大腸菌(O157など)

少量の菌で食中毒を起こします。

加熱が不十分だった食肉が原因になることが多く、

冷蔵庫内や調理器具、

手などから他の食品に付着して

感染源となることもあります。

生レバーやモツなどの生肉は、

ドリップ(水分)が他の食品等に

触れないよう、ビニール袋に入れ、

冷蔵庫では最下段(肉専用室など)に

保存するなどの工夫をしてください。

生の果実や生野菜が原因となる場合も多くあります。

それらの汚れた部分や腐敗、変敗した部分を

切除した上で、流水でしっかりと洗い、

必要に応じて次亜塩素酸ナトリウム希釈液で

浸漬消毒しましょう。

カンピロバクター

近年、病原細菌の中で最も多く

発生している食中毒です。

鶏のたたきや鶏レバーのような鶏肉の生食や、

加熱が不十分な肉が原因になることが多いです。

しかも、少量の菌で食中毒を起こします。

予防としては、

食肉類を十分に加熱すること。

生肉の保存は、他の食品に触れないよう、

容器を分けるようにしましょう。

また、生肉に触れた手はしっかりと洗い、

生肉を扱った調理器具で、

そのまま加熱調理された食品を

扱わないようにしましょう。

別の調理器具を用意したり、

もしくは、器具を十分に洗浄し

熱湯消毒してから使うようにしてください。

アニサキス

サバ、サケ、アジ、イワシなどに

アニサキスの幼虫が寄生していることがあります。

内臓表面や腹膜にいる幼虫は魚が死ぬと、

筋肉内に移動します。

このような感染をしている魚を

生で食べたことで、

嘔吐や腹痛を引き起こします。

自分で魚をおろす場合は、

鮮度のいい物を選び、

内臓をできるだけ早く取り除きましょう。

アニサキスは加熟か冷凍で死滅します。

厚生労働省では加熱の場合は、

70度以上になるまで、または、

60度で1分間の加熱を勧めており、

冷凍の場合は、

マイナス20度で24時間以上を推奨しています。

記事下

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