厚生労働省によると2015年に
結婚した夫婦のうち、
両方再婚またはどちらかが
再婚の割合は26.8%と過去最高を更新。
約4組に1組が再婚で、
両方または片方が子どもを連れた
再婚(ステップファミリー)も増加傾向に。
そこで今回は、新たな家族を構築する上で
大切なヒントをを紹介します。
ステップファミリーとは
日本では離婚した時に子供と離婚した相手
との関わり方に悩む事も多いと思います。
アメリカでは両親が交互に世話をし、
再婚すると家族の輪が広がる
ステップファミリーという概念が
あります。
ステップファミリーの特徴は
「ひたすら頑張る」といった精神論ではなく、
例えば、例えば再婚後に子どもが、
元の父親を「パパ」、
現在の父親を「お父さん」と呼び、
元の父親との家族とも楽しく行き来して
育つなど工夫や生きるポイントがあります。
カギは″ハートのつなぎ方
実子、実親、継子、継親。
それぞれ性別や子の年齢など、
さまざまなケースがあります。
単純に「血のつながらない親子」と
紹介されがちですが、
一方は実親で一方は継親。
里親家庭とも異なる発達をする家族形態です。
難しい影響を与えるのは、
「一緒に暮らせば家族になれる」
「愛するパートナーの子はすぐに愛せる」
「実子(実親)のように関わるべき」
「継母は意地悪」といった、
当事者や周囲の間違った思い込み。
異なる習慣や経験を持つ
大人と子どもが分かり合い、
温かな関係を築くには、
最短でも4年はかかるといわれています。
人間関係を築くのは時間がかかりますよね。
構造も成り立ちも初婚とは
全く違うことを意識して、
家族各々のニーズをくみ取る努力が必要です。
ステップファミリーの一番の特徴とは?
旧来の親子関係に必ず
″後から加わるメンバー″がいる点。
この構造を前提に
「誰かが今、寂しい思いをしていないか」
という思いやりや配慮が必要です。
例えば、実親子が昔話で盛り上がっていると、
継親は何の話か分かりません。
ステップファミリーで面自いのは、
家族関係を築く創意工夫が生きるところ。
「一対一」の関係強化が、
結果的に家族としての
つながりをも補強していきます。
ステップファミリーは人間関係の基本に通じる
実親と継親では役割が違うので、
継親が子どもに注意する場合、
過度に気を使ったり、
逆に厳しさだけが
伝わったりする可能性があります。
例えば継父が子供の
食べ方を注意したい場合、
継父の立場で厳しいしつけをすると
怖い印象だけ与えることになるので、
「何でできない?」という
否定的な表現ではなく。
「僕は気になるんだよね」という
「I(私)メッセージ」にした場合、
子供も「分かった」となります。
言葉のチョイスがうまくなっていくと、
ハートをつなぎ、課題も乗り越えられます。
新しい家族の形を自ら作り出せる
ステップファミリーは
強みになる場合もあります。
今の多様化した社会では、
里親家族、LGBT(性的少数者)家族など、
いろんな形があっていい。
子どもがそれを特別ではなく
″普通にあり得ること″と思え、
具体化できる柔軟な社会であってほしいです。
多様な家族観を育むために
オススメの絵本が『ココ、きみのせいじゃない』
(太郎次郎社エディタス)や
『恐竜の離婚』(明石書店)です。
入手しづらいものもありますが、
図書館などにありますので、
ぜひお子さんと一緒に読んで
いただければと思います。
ステップファミリーを築く上で悩んだ時のポイント
●非現実的な期待に気付く
●一対一で関係を築く
●夫婦の話し合いを大切にする
●伝える時は主語を「私」に
●専門知識を得る