朝起きてから、夜寝るまで、
私たちはさまざまな場所に身
を置いて生活しています。
そん時、急に災害が発生したら……。
「今、ここで」できる生活シーン別の防災
の取り組み例ポイントを紹介します。
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就寝時の防災
寝転んで危険箇所をチェック
部屋の中のインテリアは、
地震の強い揺れなどで倒れたり、落ちたりします。
いつも寝る場所に寝転んで、危ない箇所がないか、
チェックしてみましょう。
時計や写真立てなどのインテリア雑貨は
ガラスなど割れやすい物ではなく、
シリコン製や紙、布の物を選びましょう。
倒れてくる物が何もない部屋で寝るのが理想ですが、
現実には難しいもの。
家具は、「寝ている場所に倒れてこない」
「落ちてこない」
「動いたり倒れたりして逃げ道をふさがない」
ことに気を付けて配置してください。
その上で、家具類の転倒や落下、
移動防止対策を考えましょう。
カーテンを閉めておく
ベッドや布団は、できるだけ窓から離しましょう。
窓ガラスに飛散防止フィルムを貼ると、
地震の強い揺れで割れたガラスが
飛び散るのを防ぐことができます。
また、カーテンを閉めても、同様の効果があります。
「寝る前にカーテンを閉める」を
各部屋で習慣付けてはいかがでしょうか。
念のため、寝ている場所の近くに、
厚底のスリッパや、
普段使っていない靴を準備しておくと、
より安心です。
お出掛け
身を守る場所、避難ルートを確認
出掛けた街や、毎日の通勤・通学路にも、
地震などの場合、強い揺れで倒れたり
落ちたりする危険があるものが
たくさん潜んでいます。
外出先では、倒れたり落ちたりする
物がないか確認し、もしもの時に
身を守れそうな場所を探しましょう。
また、非常口や階段、広い道路など、
避難ルートのチェックも大切です。
外出時に安全性が高い服装は、
肌の露出が少ないものを。
また、災害時にマスクや包帯がわりにもなる
大判ストールや、
歩きやすいフラットシューズなどの靴、
両手がふさがらないバッグなどで
出掛けると安心です。
子どもとの触れ合い
公衆電話のかけ方を教えておこう
公衆電話は、災害時の重要な連絡手段です。
災害時に通信制限が掛かって携帯電話が
つながらなくなったり、
携帯電話を持っていなかったりする場合に備え、
公衆電話の使い方を知らない子どもに
は練習させておくといいでしょう。
小銭を持たせ、保護者の電話番号を暗記させたり、
番号を書いたメモを持たせたりすると、
より安心です。
ママバッグは使ったら補充
赤ちゃんのお出掛けに必要な物が
セットされたママバッグは、
「もしも」の時に大活躍します。
使った分をすぐ補充して、持ち出しやすい場所に
備えておきましょう。
おむつやおしり拭きが入ったおむつポーチや、
授乳ケープ、着替えセット、スタイ(よだれかけ)、
タオルやガーゼハンカチ、ビニール袋、
母子健康手帳、ブランケット、おもちゃ、
おくるみなどを入れておくと便利。
また、3食分のベビーフードとおやつ、
パックの飲み物、ミルクセットなども大切です。
日頃のつながり
家族で集合場所を決めておく
家族がパラパラで被災した時に備え、
災害用伝言ダイヤル(171)や
災害用伝言板(web171)、
SNSなどの連絡手段を複数、
決めておきましょう。
いざという時の連絡先や連絡する順番を
事前に話し合っておくことも重要。
また、出掛ける際は家族に行き先等を
知らせることも大切です。
家族と離れた場所で被災した場合、
会えるのが数日後になる可能性もあります。
自宅以外での待ち合わせは、
「○○中学校の正門前で」や
「午前9時と午後5時に10分間待つ」
など具体的に決めておきましょう。
地域行事を通し近隣とも仲良く
万が一の場合、頼りになるのは近隣です。
そのため、日頃から顔見知りに
なっておくと安心です。
その第一歩はあいさつから。
機会があれば、地元の祭りやイベントなどの
地域行事、また趣味のサークルなどにも参加して
コミュニケーションを図っておきましょう。
地域とのつながりを持つことが難しい場合、
遠くの知人に連絡先を伝えておくと効果的。
1人暮らしの場合は、友人と集まって
在宅避難をするのも一つの方法です。
家の場所を伝えるなど、あらかじめ助け合える関係を
作っておくと、いざという時に役立ちます。
買い物
使い切る前に買う「日常備蓄」を
食品や日用品は、使い切る前に、
少し多めに買って備える――そうした
「日常備蓄」の繰り返しが、
いざという時に役立ちます。
始めやすい「日常備蓄」は、食品・飲料、
ラップやポリ袋、
ゴミ袋などの生活用品、
ティッシュペーパーなどの衛生用品。
大きな災害の後は、流通がしばらくストップして、
店頭に商品が並ばないこともあるので、
あらかじめ備えることが大切になります。
コメや飲料水などは、一定期間ごとに自宅に届く
定期購入サービスを利用すると、
買い忘れも防ぐことができて便利です。
トイレ
普段から小まめに済ませる
トイレに行きづらくなることもあります。
普段から小まめにトイレを
浄ませておくとよいでしょう。
災害が発生すると、断水によりトイレの水が
流せなくなることがあります。
たいへん不自由ですが、便座に大きなごみ袋をかけ、
その中に1回ずつ用を足すための袋を入れ、
トイレとして使うことはできます。
用を足した袋は、消臭剤をかけ、
口をしっかり縛って
自宅の庭やベランダにため置きます。
また、被災時はストレスなどで
生理不順になる場合もあります。
生理用品は、少なくとももう一周期分の
ストックがあると安心です。
ウエットシートや清浄綿を備えておけば、
不快感を抑えるのに役立ちます。
災害時のトイレ 今すぐ携帯用を購入しよう
今、災害が起こったとして、
最初に困ることは何だと思いますか?
食べ物や飲み物でしょうか?
それらは4時間くらいなら我慢できます。
でも、我慢できないものがあるのです。
それは、トイレです。
女性だと1日平均5回ほどトイレに
行くといわれています。
そうすると、発災後、4時間以内に困るのは
トイレなのです。
でも、災害時、トイレは断水で水が流せず、
使えないかもしれません。
また、最新のトイレは停電すると
流せなくなるものもあります。
トイレが使えないことほどつらいことはありません。
ですので、災害用トイレセットだけは
毎日使うカバンに必ず入れておいてほしいのです。
1セット100円から300円程度で、
100円ショップやドラッグストアで
販売されています。
これを読んだらすぐ購入していただきたい物です。
車の渋滞時や、気分が悪い時にも使えます。
さらに、トイレは外出時だけの問題ではありません。
緊急地震速報が鳴る震度5弱以上の
地震が起こったとします。
その時、断水の有無にかかわらず、
まずは災害用トイレを使うのが無難なのです。
なぜなら、マンション等で配管が壊れていたため、
下の階で汚物があふれたというケースが
報告されています。
汚物があふれると、その後の復旧が
大変になるだけでなく、地震保険の対象外なので、
損害賠償責任を負う可能性があります。
そのため、防災訓練をしっかり
実施しているマンションでは、
まず大きな損傷がないか配管をチェックする
グッズ(色水など)を使い、住民で確認し、
話し合いをする手順がマニュアル化されています。
配管に支障がある場合は、復旧まで災害用トイレを
使用することになります。
1人1日5回として、家族分を準備すると、
かなりの量の備蓄が必要になりますし、
汚物の保管場所も検討が必要です。
自宅でも避難所でもトイレが汚れてしまうと、
その後の生活が困難になります。
トイレ対策は、今、最重要といわれているので、
真剣に家族で調べて話し合ってみてください。