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ストレス無く働くために知っておくこと

生活

人は必ず良い方向に変われる

若い人の中には、思い願っていた通りにいかず、転職や退職を考えている人もいるでしょう。
今いる会社を辞めることが悪いことだとは思いません。でも、「辞める」という結論を出す前に、自分を見つめ直すことも必要です。自分の特性を把握し、対応方法を身に付けることで職場の人間関係や仕事の質が変わることがあります。



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現実社会は厳しいですよね。社会はとても複雑で、「こうすれば全て解決できる」という万能な方法はありません。

例えば、意思疎通がうまくいかない上司や同僚がいた場合、「この人とは相性が合わないな」と、距離を置きたくなる時もあるでしょう。

しかし、仕事を前に進める上では、協働作業は避けて通ることができず、結局、ストレスがどんどんたまってしまいます。

であれば、自分の特性を知り、相手の特性を推察して、アプローチの仕方を変えてみることで、やり取りが円滑になる可能性はあります。少なくとも、自分と相手の違いを知ることで、ストレスは大きく減るでしょう。

自分の特性を脳科学の観点から見る「自己理解」はとても重要です。
一人一人の違いに焦点を当ててあげれば、人は必ず良い方向に変われると思います。

自立とは?

若者に「自立って何だろう?」と質問すると大体、以下の答えが返ってくるそうです。

・自立とは、親元を離れて1人で暮らすこと
・自立とは、自分で生活費を稼ぐこと

正解のような気がしますが、「社会人になる」という視点に立った時、自立には三つの側面が大事になります。
それは、「経済的自立」「社会的自立」「精神的自立」です。

「自立」と聞くと、どうしても、1人で生きていくイメージが強いですが、よくよく考えれば、人って1人では生きていけないですよね。助けたり、助けられたりしながら生きています。その点を踏まえると、この三つの自立の意味が見えてきます。

まず、経済的自立とは、「保護者のお金に頼らず、自分で収入を得て生活できるようになること」ですが、その中には「自分で経済的価値を生み出す」ことも含まれす。会社が給料を支払うのに対し、働く側は、それに見合った価値をつくり出すことが求められます。この関係によって会社は経営を成り立たせ、経済は回っていきます。

次に、社会的自立とは、「社会の中で他者との人間関係を構築しながら、社会の一員として生活すること」です。もし、働く時に「他人など関係ない。成果さえ出せばいい」としか考えていなければ、それは自立ではなく孤立でしょう。

最後に、精神的自立とは、「自分の言動に責任が取れ、自分の人生に起こった問題に対して、選択し決定できること」であり、「自分の周囲に起こる問題を解決でき、また他者と協働しながら目的を達成できる」ことです。 

要するに、自立とは「誰にも頼らず1人で生きる」ということではありません。自立のポイントは「社会の一員として、他者と共に、どう生きるか」にあるのです。

嫌な人や苦手な人とも付き合うには?

働いてみて、職場の雰囲気はどうですか?気の合いそうな人もいれば、〝この人、苦手だなあ〟と思う人もいるかもしれません。

自立した社会人になろうと思うのであれば、「人とつながる力」を身に付けていく 必要があります。具体的にどうすればいいのでしょうか。それは「弾力」を養うことです。

弾力とは、「しなやかさ」つまり、「不利な状況や失敗をしても立ち上がって適応していく柔軟性」のことです。

弾力は自分の「リスク要因と保護要因」を見つめることが効果的だといいます。聞き慣れない言葉ですが、この二つの要因は、犯罪学や公衆衛生学などで使う専門用語です。

「犯罪学」と聞くと、自分には関係のない話と思うかもしれませんが、犯罪学には「しなやかさ」を獲得していくためのヒントがたくさん詰まっているそうです。

それぞれの要因には、個人、家族、学校(職場)、友人、地域の五つの領域があり、さまざまな要素があります。

リスク要因とは、問題行動や非行などの社会不適応を起こす可能性を高めるもの。

例えば、家族でいえば「暴力や厳しすぎるしつけ」「子育てをする親の能力不足」だったり、個人でいえば「衝動性や攻撃性が高い」「時間にルーズ」「ストレスに弱い」ことだったりです。

 保護要因とは、リスクを予防するもの。

家族でいえば、「親との良好な関係」、個人なら「自己効力感(自分ならできるという実感)」「社会性」「規範意識」「将来への楽観」などです。

弾力は、保護要因を強化することで養うことができるといわれています。
働きたいのに働き続けることができない若者たちを見ていると、保護要因が少なくて、弾力が十分に養われていない気がしてなりません。

誰でもいろんなリスク要因を持って生まれます。ですので、リスク要因がたくさんあるなら、少しでも変えられるリスクを変えるなどして管理すればいいし、保護要因を少しでも増やせばいい。それは、誰にも必ずできることです。



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自己理解とは

あなたの学習は何型?

自分にどんなリスク要因や保護要因があるかを知るためには、まず自分自身のことを知ることが大切です。この〝自分を知ること〟を「自己理解」と呼び、本人の「脳科学的特性」を見てみましょう。就職活動でやった自己分析とは少し違います。

ここで、一つ問題を出します!
パソコンなど新しい電子機器を買った時、使う前にあなたはどうしますか?

①しっかりマニュアルを読む
②マニュアルを読まずに、詳しそうな人に使い方を聞く
③読んだり聞いたりするより、まずは適当に使ってみる

この問いは、あなたの脳が情報を取り込んだり、分析したりする時に、どういった方法で行えば効果的なのかを尋ねたもの。

これは「学習スタイル」という自分の特性の一つで「視覚型」「聴覚型」「運動型」があります。自分に合ったスタイルを知ることで、仕事の効率や成果も変わります。

「視覚型」の人は、情報は耳で聞くより目で見たり読んだりする方が分かりやすい。マニュアル派です。

「聴覚型」の人は、紙に書かれた指示よりも□頭で言われた方が分かりやすいし、本で読んで理解するよりも人と意見交換をしていく方が理解できるタイプです。

「運動型」の人は、自分の体を使った方が情報が頭に入りやすく、理解しやすい。
はたで見ているよりも参加した方が早く理解できます。
大抵の人は、三つの型のどれかが得意で、他の二つがそれを補って情報をインプットしていきます。

社会参加するのが難しい若者たちは、〝自分はどうしたら理解しやすいか分かっていない〟ことが多々あるそうです。効率の悪いやり方だと成果が上がりづらいので、「努力しても意味がない」と思い込んでしまい、自己効力感は下がり、保護要因を身に付けにくくなってしまいます。

アイデアは一度に?順に?

脳が情報を処理する時の方法には、大きく分けて二つあることが知られています。「同時処理」と「継次処理」です。

「同時処理」は、二つ以上の事柄を同時に処理する方法です。全体を必跡し、複数の情報の関連性を見ながら処理していきます。同時にいくつものアイデアが頭の中に存在していて、それらを瞬間的に開連付けたり、分析したりして解決するような処理方法です。

同時処理が得意な人は、最初に全体像やイメージをしっかり伝えられた方が理解しやすいでしょう。言葉で一つ一つ説明するよりも、図やイラストで視覚的な情報を出してもらう方が分かります。

「継次処理」は、情報を一つずつ受け取り、時間的な順序に沿って処理するという方法です。
これが得意な人は、段階的に情報をもらったり、部分から全体を見るような指示を出されたり、順序や時間の流れを踏まえたやり方の方が理解しやすいでしょう。

人間は大抵、どちらの力も使いますが、人によっては一方に偏っている場合もあります。同時処理が得意な人が一つのことをじっくりやらなければならないような職種に就くと、どうしてもストレスがたまったり、ミスが増えたりします。

継次処理が得意な人は、同時にいくつものことを処理しなければならないような職種に就くと、これもまたストレスがたまり、ミスにつながりやすい傾向があります。

脳神経の特性は他にもあります。詳しく知りたい方は『「働く」ために必要なこと』(筑摩書房)を読んでみてください。

考え方のクセも見直そう!

心理学者のデビッド・D・バーンズは、考え方のクセ(偏り)には、10のパターンがあるとしています。考え方にクセがあると、現実の出来事を正しく理解できず、周りの人間とトラブルを起こしてしまいます。あなたの自己理解のために、次の10項目のクセをチェックしてみましょう。

 ○一般化のしすぎ

一つ二つの良くない出来事で「いつも失敗する」「うまくいったことなんか全然無い」「職場中から嫌われている」などと思い込んでしまう傾向のことを、「一般化のしすぎ」といいます。こういうクセがあると、嫌なことは延々と続いているように感じるので、何をやるにも後ろ向きになり、ウツ状態になります。

 ○オールーオアーナッシング(全か無か)思考

大抵の事柄は「白か黒か」になど決められず、その中間にあるのですが、物事を見る時に「白か黒」の二者択一で見てしまうことを「オールーオアーナッシング思考」といいます。このようなクセがあると、日常生活のささいな失敗で「もう全部ダメだ」と考えたり、ちょっとできただけで「オレは天才だ」と思ったりしがちです。

 ○心のフィルター

一つのネガティブな要素にこだわってくよくよしてしまい、他のことは全てフィルターにかけて無視してしまうことです。あることをやっていて、大抵の人は褒めてくれたのに、たった一人が反対意見を言っただけで、その意見にとらわれてしまい、悩んだり苦しんだりしがちです。

 ○マイナス化思考

良いことでも、何でもないような普通のことでも、悪いふうに捉えて解釈してしまう思考のことです。例えば、仕事でいい成績を残せても「こんなのは偶然だ」と思って自分を評価できず、成績が悪いと「やはり自分はダメなんだ」と自己を低く評価してしまうようなことをいいます。

 ○すべき思考

これは文字通り、「~すべき」とか「~でなくてはならない」「~すべきではない」とする考え方です。こういうクセのある人は「常識だと~でしょう」とか「普通なら~すべきだ」というような表現を使いがち。自分の考えや価値観に合わない人に対して、この「すべき思考」で対応すると対立が生まれやすくなります。

 ○拡大解釈と過小評価。

これは、自分の短所や失敗を必要以上に大きく捉え、自分の長所や成果については大したことがないと低く捉える考え方のこと。頑張って大学に入ったのに、こんなの誰でもできることで大したことではない、などと考えるのは、これに当たります。

 ○自己中心的思考

何かネガティブなことがあると、それが自分に関係ない事柄であっても「いけないのは自分だ」と何でもかんでも自分のせいにしてしまう考え方のことです。例えば、チームで仕事をやっていて、社員同士が仕事とは関係のないことが原因で仲たがいをしているのに「自分のせいだ」と考えてしまうようなクセが、これに当たります。

 ○結論の飛躍

根拠もないのに悲観的な結論を出してしまうことです。これには「心の読み過ぎ」と「先読みの誤り」の二つがあります。心の読み過ぎは、本当かどうか確認せずに、誰かが自分のことを悪く考えていると勝手に結論付けること。先読みの誤りは、今の状態が確実に悪化すると決め付けるようなクセのことです。先輩にある報告をした時、思っていたようなレスポンスがない場合に、「先輩に嫌われている」と思い込んでしまうのが心の読み過ぎ。これに対し。「もう病気は治らない」などと思うのが先読みの誤りです。

 ○感情的決め付け

自分の感情を根拠にして、出来事や事実を決め付けてしまうことです。「ダメなものはダメ、嫌なものは嫌」などです。怒りや不安が募っている時に、こういう考え方に陥りやすい人は少なくないようです。

 ○レッテル貼り

「一般化のしすぎ」や´心のフィルター′がさらに極端になり、ちょっとした失敗でも、自分に「ダメ人間」「モテないヤツ」「バカ」などとネガティブなレッテルを貼って自分のことを決め付けてしまうことです。自分で自分を追い込んでいき、ますますつらくなっていきがちで、そうすると、冷静な判断ができなくなり、思考が停止してしまうこともあります。

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