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目覚めスッキリ! 快眠のコツ

健康

ある暖房器具メーカーの調査によると、6割以上の人が“冬の睡眠の質”に満足していないという結果になったそうです。

中でも手足の冷えや乾燥などに悩む女性は、男性のおよそ2倍以上いました。

そこで今回は、快眠のコツについてご紹介します。

日中のパフォーマンスで判断

良い睡眠には、長さ(量)と深さ(質)が必要です。

疲労回復効果が高いのは“熟睡”した時。睡眠時間を十分取ったのに寝た気がしない場合、深さが足りないのかもしれません。

眠りにはレム睡眠とノンレム睡眠があり、レム睡眠中、脳は活動しています。ハッキリした夢を見るのはこの時。

一方、ノンレム睡眠でぐっすり眠った時(深睡眠)、大脳を深く休ませることができます。成長ホルモンが出るのはこの時です。

良い睡眠では寝始めが最も深く、だんだん浅くなります(図参照)。寝付きが悪いと睡眠が浅くなり、夜中に何度も目覚めてしまいます。

良い寝付きの目安は?

働き盛りは20分以内、シニアは30分以内です。ベッドに入ってすぐ眠る人は、睡眠負債がたまっている可能性大。

また、なかなか眠れないからといって不眠症とは限りません。日中、仕事に集中できて活動に支障がなければ、気に病まなくても大丈夫です。

この日中の状態が、自分に最適な睡眠時間を知るカギです。

実際に眠っている時間ではなく、寝床で過ごす「床上時間」で考えます。

一例をあげると、ある人の場合、寝付きが良く睡眠効率が最も良かったのは床上7時間でした。

一方、夕方になっても疲れや眠気がなく、一日集中力が途切れなかったのは床上7時間半のとき。寝付きに30分ほどかかり、途中で目覚めたのに日中のパフォーマンスが抜群でした。

床上時間と日中の状態から、自分にとってベストな睡眠時間を見つけましょう。

目覚め方も重要です。睡眠効率を上げ、寝起きのだるさを解消するには、スマホの「スヌーズ機能」は使わないこと。

人間の体は大きな筋肉に力が入ると目が覚めるので、ベッドから立ち上がらないと止められない場所に置くと、1回で起きられます。

この時、カーテンを開けて光を目に入れ、大きな伸びをすると、さらに効果的です。

ぐっすり眠るためのルール

コロナ禍で睡眠の質が落ちたと感じる人が多い

睡眠の質が低下した原因の一つに日照不足があると思われます。

眠くなるホルモン「メラトニン」は、目覚めの日光を浴びてから約14~16時間後に再分泌されます。

寝付きを良くするには、就寝のタイミングで眠気が高まっていることが重要。

そのために、日差しが強い午前中に30分以上太陽光を浴びましょう。

どうしても外に出られない人は、窓際1メートル以内でご飯を食べたり新聞を読むなどの工夫を。ベランダに洗濯物を干すなどの家事でもOKです。

眠りを深めるために必要なことは?

心掛けてほしい五つのルールがあります。

①体内時計を整える
規則正しい生活を。定刻に起きて朝日を浴び、起床1時間以内に朝食を取ると、体内時計がリセットされます。

②日中は活動的に過ごす
仕事や家事、趣味、運動など活動的に過ごすと、疲れに比例して眠気のもとになる「睡眠物質」が脳の中にたまります。

③体温のメリハリをつくる
夕方の運動(就寝3~7時間前)や、入浴(就寝1~2時間前、ぬるめの湯船に15~20分漬かるのが理想。加齢で体温が下がりにくい場合は入浴時間を早める)で、いったん体温を上げると、その後、体温が下がるため寝付きが良くなり熟睡感が上がります。

④就寝前はリラックスする
心身を落ち着かせリラックスする、眠りに入るための準備時間を。夜の室内照明はオレンジ色の優しい光が理想的。就寝に向かって徐々に照度を下げていきましょう。

⑤寝室を快適な環境にする
寝具や温湿度が不快だと、心身が緊張し、寝付きが悪くなります。

冷えとヒートショックに注意

冬の寝室、寝具の快適な環境は?

快適な睡眠には、室温、湿度、寝具、着衣、体質などの要素が絡み合っています。夜間も暖房器具は付けたままで18度以上に保ち、ヒートショック対策を。湿度は加湿器などを使い、40~60%に。

布団を掛け過ぎると、その重さで体が圧迫されて血行が悪くなり、温まることができません。冷えに悩む人は血行を意識しましょう。靴下をはいて寝る場合も血行を妨げない、すぐ脱げるゴムが緩いものを。

電気毛布は一晩中付けると寝汗をかいて逆に体が冷えることがあるので、寝るまでに温めておいて、寝る時は切るか弱くしてください。布団乾燥機で布団を温めておくのも手です。寝室の空気の入れ替えも心掛けてください。

冷え性に、オススメの対策は?

実は最も効果的なのは、窓の断熱です。樹脂フレームの内窓を付けると本当に暖かくなりビックリすると思います。二重窓にできなくても、断熱シートを貼る、厚手のカーテンを長めにかけるなどの方法もあり、電気の使用量も減らせるのでSDGsの観点からもオススメです。

あとは、鍼灸院の先生がおすすめの「背中タオル」(図参照)です。タオルを肌着の内側に入れるだけで全然違うので、寝る時だけじゃなく日中も入れるのもありです。

睡眠の質を下げるNG行動とアドバイス。

夜食、酒、たばこ、カフェイン、寝床スマホは避けましょう。特に寝床スマホはブルーライトで体内時計がずれ、脳が過活動状態のままで十分休まらず、翌日の眠気も高くなります。

眠れないときは、睡眠用BGMを小さくかけると、「眠らなきゃ」という意識をそらすことができます。騒音など外部環境が原因の場合は、耳栓やホワイトノイズ発生器を使った対策を。

体は睡眠中にメンテナンスされ、免疫機能を保つことができます。質の高い睡眠で、より豊かにイキイキした毎日を送りましょう。

簡単!冷え対策 「背中タオル」の入れ方

①洗濯ばさみ2個を、頭を通せる長さのヒモで結び、フェースタオルの両端を留める。

 

②①をかぶりタオルを背中にあてる。
※肌の上にタオルでも可。
※タオル上部を肩の位置に上げておくと、後で引き出しやすい。

 

③そのまま体に密着するインナーウエアを着る。
※インナーの内側にタオルを入れるのがポイント!

 

④タオル上部を引き上げ、洗濯ばさみを外し、外側に折り返して固定する。
※タオル下部はパジャマのズボンの中へ。
※矢印の部分の上にパジャマの上着を着る。

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