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『本物のだし』の引き方

食品

感嘆する”本物のだし”とは

日本の多くの過程で使われている昆布屋カツオのだしは、純粋にうま味だけを引き出しているので、余計な香りがしないのが特徴です。そのため、美味しさをぐっと下支えしながらも、季節ごとに旬の食材の香りを楽しむことが出来ます。だしが主役にならないのが日本らしいですよね。

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また、ブイヨンなどは何時間も煮込んでだしを引き出しますが、昆布や鰹節は短い時間で十分美味しいだしが出ます。極めてインスタントです。

しかし、これは作り手の苦労のおかげ。鰹節は出来上がるまでに半年かかります。15回から20回ほどカツオを燻し、その後、さらにカビを付けて水分を抜いていく。もう”狂気の沙汰”です。

昆布も「海で2年、陸で3年」といわれるほど手間をかけて仕上げられた芸術品。ただし、手間暇をかけて作られたものだから、大事に少しずつ使えばいいかというとそうではありません。

美味しいだしを作る最大の秘訣は「昆布を沢山使う事」です。

塩や砂糖には不快に感じる”入れ過ぎ”がありますが、うま味はいくら増えても不快に感じる事が無いと研究で分かっています。ですから、レピシ本などに書いてある量の3倍くらい昆布を入れてみてください。ものすごい、いいだしが出ます。

さらに、そこへ鰹だしを合わせると、昆布のグリタミンさんと鰹節のイノシン酸が相乗効果を起こして、うま味が7倍から8倍に増える為、とんでもなくおいしくなります。

【用意するもの】
・温度計
・金ざる
・キッチンペーパー
・大きめのボウル
・鍋(あれば魔法瓶)

【材料(2人前)】
・水‥400ミリリットル
・干昆布‥6グラム
 ≪用意する昆布は、真昆布がお薦め。思い切ってたっぷり使う≫
・鰹節‥7グラム
・薄口醬油‥数滴
・塩‥ひとつまみ

【手順】
➀ 鍋に分量の水を入れて昆布を加え、65度に加熱する。
  過熱してから1時間、温度を維持して、昆布を取り出す。
  ≪昆布からだしをとる際、魔法瓶を使うと温度の維持がしやすい≫
➁ キッチンペーパーを乗せた金ざるを大きめのボウルに重ねる。
➂ ➀の温度を95度に上げ、鰹節を一気に加える。
➃ 2分後、➂を➁の金ざるにあけ、速やかに濾す。
➄ 塩と淡口醤油を加えて味を調える。
  ≪醤油は濃口よりも淡口の方がだしの香りを引き立ててくれる≫

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だしの3大要素

昆布

日本で食べられる昆布の99%は北海道産。上品な味わいで様々の食材と相性がいい。

うま味成分であるグルタミン酸を昆布ほど供給できる天然食材はありません。日本のだしの根幹にある”うま味成分の王様です”

鰹節

鰹を煮て燻し、乾燥させたものの総称。燻しと乾燥を繰り返してできる「荒節」と、さらにカビを付けることで余分な水分と脂肪をもっと減らす「枯節」がある。

煙で燻して、夜間は静置することを何日間も繰り返す。これは職人の徹底した執念というしかありません。

乾しいたけ

肉や魚が使えない精進料理に古くから使われてきた。5度前後の水で戻すことで効果的にうま味を引き出すことが出来る。

乾し居丈の特徴は香り。しいたけを干すのはこの香りを楽しむためともいえる。生のしいたけを水につけてもあの香りは出ないのです。

だしの健康効果

➀唾液分泌

うま味は、唾液の分泌を促すという特徴がある。唾液は抗菌・消化・組織修復・発がん予防などの作用がある、健康な体つくりに不可欠な分泌物。レモンや梅干しなどの酸味よりも、うま味の方が唾液の分泌を促し、その効果は長く持続する。

➁消化吸収を高める

最近の研究で、うま味は消化管活動を促進し、消化吸収を高めることが明らかになっている。唾液との相乗効果によって、消化吸収力はさらに高まる。

➂減塩

塩の使用量を減らしても、だしのうまみが料理への満足感を高めてくれ、その味わいも長持ちする。また、塩味以外の酸味や苦みなどの味付けを足すことで、さらに減塩できる。

➃ダイエット

だしの成分であるグルタミン酸、イノシン酸、グアニル酸が脳に働きかけ、「十分な食事をとった」という信号を伝えるため、より少ない食事の量でも、満足感を高める効果がある。

”うま味”の名付け親は日本人

甘み、酸味、塩味、苦みに次ぐ第五の味とされる「うま味」。うま味成分であるグルタミン酸は、東京帝国大学の池田菊苗博士によって1908年に発見された。湯豆腐の昆布だしの研究に着手した博士は、その主な成分がグルタミン酸であることを知り、「うま味」と名付けた。

 

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