ちょっとしたお出掛けにも気軽に使われる自転車。
でも、れっきとした「車両」の仲間であり、守るべきルールも少なくありません。
今回は、自転車に乗る際に知っておきたい交通ルールや道路標識などの意味について紹介します。
スポンサーリンク
死亡事故の約8割に法令違反
自転車は手軽な乗り物であり、幼児から高齢者まで幅広く利用されています。
私たちは、自転車に乗る時は歩行者や自動車などが一緒に通行していることを考えて、お互いに決められたルールを守り、周囲に迷惑を掛けないように心掛けたいものです。
近年、自転車が関連する交通事故件数は減少傾向にあるものの、依然として交通事故全体の約2割を占めており、自転車運転者による交通ルール違反や、マナーの悪さが目につきます。
図1は、平成27年の自転車乗用中の死者数ですが、その約8割に残念ながら法令違反が見られます。
図2は、法令違反の具体的な内容です。
「安全不確認」「ハンドル操作不適」「信号無視」の順に多く、この三つで全体の5割を超えています。
統計の年度は異なりますが、自転車による交通事故を年齢別に見ると、中学生や招で循歳では、安全不確認と一時不停止が原因とみられる事故が全体の約5割になります。
一方、成人・高齢者の場合、安全不確認と一時不停止に加え、ハンドル操作不適が主な原因として挙げられています。
交通ルールを守ることは安全の基本です。
信号や道路標識・標示を正しく認識することで防げた事例も数多いことでしょう。
また、自転車を運転する際は、周囲の様子にも気を配りながら走行することが大切です。
こんな行為も危険!
①飛び出し
自転車事故の原因で最も多いのが「飛び出し」です。
「一時停止」の標識があるところはもちろん、標識のない十字路やT字路でも完全に一時停止をして安全を確かめましよう。
②傘差し運転
雨の日に自転車に乗る時は、、傘差し運転をするのは違反です。
雨がっぱなどを着るようにしましょう。
③無灯火運転
ライトの点灯は、前方の安全を確認するだけでなく、自動車のドライバーや歩行者などに自転車の存在を知らせるものでもあります。
夜間や暗いところではライトをつけて走行しましょう。
④信号無視
信号は、前方の信号に従わなければいけません。
横の信号が赤であっても、全方向が赤になる信号や、時差式の信号もあり、前方の信号が育てあるとは限りません。
スポンサーリンク
知っておきたい道路標識
①一時停止
自転車も必ず一時停止して、左右・周囲の安全を確認します。
足を地面に着けて、しっかり止まる。
停止線があれば線のすぐ前句、ないときは交差点の直前で止まります。
②徐行
徐行とは、ただちに停止することができる速度で進行すること。
自転車も含みます。
③通行止め
自転車を含む全ての車両と歩行者が通行禁止です。
④車両通行止め
自転車を含む全ての車両は通行禁止。
自転車は、降りて手で押します。
「自転車を除く」の補助標識がある場合は自転車は通行可能。
⑤自転車通行止め
自転車は通行禁止です。
⑥車両進入禁止
歩行者以外の全ての車両が進入不可。
自転車も進入禁止です。
「自転車を除く」の補助標識がある場合は、自転車は進入可。
⑦一方通行
自転車も逆行はできません。
「自転車を除く」の補助標識がある場合は、自転車は逆行可能です。
⑧自動車専用
自転車の通行は禁止です。
⑨自転車専用
普通自転車以外の車両と歩行者は通行禁上。
自転車を手で押して通行してもいけません。
⑩自転車及び歩行者専用
普通自転車と歩行者だけが通行できます。
ただし、あくまでも歩行者が優先。
ベルなどで歩行者をあおらないようにしましょう。
⑪歩行者専用
歩行者だけが通行できます。
自転車は、降りて手で押して通行します。
⑫自転車横断帯
自転車が横断するときに通る場所を示します。
誘導線の範囲内を走って横断します。
⑬並進化
この標識がない道路では、普通自転車が並んで走ることは禁止されています。
自転車は「車両」の仲間
道路交通法の上では自転車は「車両」であり、安全運転のためにも、自転車に対して示された道路標識など、交通ルールを守ることが求められます。
しかし、自動車やオートバイのように運転免許を取得する際に道路標識を学ぶことは、ほとんどありません。
小学校などでの交通安全教育以外は学ぶ機会に恵まれず、道路標識や道路標示にもなじみが薄いのが現状です。
自転車に関係する道路標識は数多くありますが、特に覚えておきたい道路標識とその意味をまとめました。
道路標識を正しく知って、毎日を無事故で過ごしましょう。
自転車安全利用五測
①自転車は、車道が原則、歩道は例外
②車道は左側を通行
③歩道は歩行者優先で、車道寄りを徐行
④安全ルールを守る
・飲酒運転は禁止
・二人乗りは禁止
・並進は禁止
・夜間はライトを点灯
・信号を守る
・交差点での一時停止と安全確認
⑤子どもはヘルメットを着用
乗る前に点検を
自転車に安全に乗るためには、乗る前の点検が大切です。
以下の点を中心に点検してみましょう。
①ブレーキは前・後輪ともよく利くか。
②タイヤに空気は十分に入っているか。すり減っていないか。
③ペルなどの警音器はよく鳴るか。
④サドルの高さは体に合っているか。
⑤ライト(前照灯)、尾灯(反射器材)はついているか。
⑥ハンドルは総んでいないか。
⑦チェーンは緩すぎていないか。きつすぎていないか。