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暑い日も湯船に!入浴のススメ

健康

暑い夏はシャワーで済ませたくなりますが、

お風呂は疲労回復やさまざまな疾患のリスクを
減らす効果が期待できます。

そこで今回は、お風呂が健康にもたらす良い影響や、
疲れを取る効果が高い入浴方法などをご紹介します。

乱れた自律神経を整える

肩凝りや腰痛、眼精疲労の解消、不眠症改善、

ダイエット効果など、年間を通して

湯船に漬かることは健康にプラスになります。

とりわけ、夏に入浴するメリットとして挙げられるのが、

浄化作用。入浴すると汚れが落ちやすくなり、

体を清潔に保つことができるので、

汗をかきやすい夏には欠かせません。

また、この時季は屋外と室内との温度差が大きく、

体温調節を行う自律神経が乱れやすい時季です。

40度くらいまでの”ぬる湯”に入ることで、

自律神経を整えることができます。

できれば毎日入ってほしいところですが、

週1回でも入浴すると効果があります。

入浴時間の目安は、40度なら10~15分、

38度なら20分くらいまでがよいと思います。

最近の研究で、毎日入浴する人は、

心筋梗塞や脳卒中のリスクが約3割減る

ということが明らかになりました。

同じく、要介護状態になるリスクも

3割ほど減少するとの研究結果も。

さらに入浴習慣のある人は、主観的健康感

(自分自身を健康だと思う割合)が

高くなっています。

湯船に漬かる文化が、日本を長寿大国に

した一因と言ってもいいでしょう。

 

温熱・水圧・浮力が効果的

″暑い日は入浴せずに、パッとシャワーを浴びるだけ″---

そんな人も多いのではないでしようか。

シャワー派の人に知ってほしい、

代表的な効果を三つ紹介します。

一つ目に、体を温めることによって血管を広げ、

新陳代謝を活発にする温熱効果です。

二つ目は水圧の作用です。

体が水の深さによって締め付けられ、

むくみ解消に効果的です。

三つ目は浮力の作用です。

お湯が張られた浴槽では体重が軽く感じ、

関節への負担が減少します。

これらは、湯船に漬かることでしか

得られない効果です。

ちなみに、おなかまで湯に漬かる半身浴で、

これらの作用を十分に受けるためには、

40度なら20分ほど時間をかける必要があります。

一方で、半身浴は体への負荷が少ないので、

心臓などに疾患のある場合や、

浴室で長時間過ごす場合に適しています。

持病がある人は、専門医の意見に従いながら、

お風呂を上手に活用しましよう。

季節で入浴剤を変える

入浴剤は、香りなどの好みで選ぶことが

多いと思いますが夏と冬では、

オススメが異なります。

冬用入浴剤は、「硫酸ナトリウム」や「硫酸マグネシウム」

などの温泉成分が特徴で、夏に使うと温まり過ぎることが

あるので注意が必要です。

夏用には、「炭酸水素ナトリウム」(重曹)が

入っていることが多く、皮膚の汚れや脂を落とし、

湯上がりがさっぱりします。

また、ひんやりした感覚を味わえる

「メントール」が入った商品もあるので、

お好みで選んでみてください。

40度程度のお湯に15分ほど漬かるのは、

夏は熱く感じることも。

そんなときは、炭酸入浴剤を活用しましょう。

お湯に溶けた炭酸が血管を拡張して、

38度ほどの低めの温度でも十分に体が温まり、

血行が良くなります。

このほかに、自然の植物を入れる工夫も。

ドクダミには、殺菌作用と皮膚再生効果があり、

網に入れて入浴剤として使用できます。

ゴーヤの葉っぱにも同じく殺菌作用があり、

あせもの改善やアトピーの予防に効果的です。

また、ミントの葉にはメントールが含まれます。

ミントティーなどのティーバッグを

使うのも手軽な方法です。

片頭痛、発熱時は要注意

体調によっては、湯船に入ることを

避けた方がよい場合があります。

まず、ズキンズキンという脈打つ

ような痛みが特徴の片頭痛のときは、

入浴しないようにしましょう。

頭の中の血管が広がり神経を刺激する

ことが原因なので、お風呂に入ると、

かえって症状を悪化させてしまいます。

また、37・5度以上の発熱が

あるときもやめましょう。

短時間のシャワーで汗を流す程度であれば、

負荷が少ないので問題ありませんが、

入浴は危険です。

高齢者で注意が必要なのは、

熱中症や心臓発作になり、

意識障害を引き起こし、

溺れてしまうことです。

入浴の前後に十分な水分補給をし、

できる限り、家族間での声掛けを

意識しましょう。

小さなお子さんの場合、

数十秒~1分という短い時間でも

事故が起こり得ます。

湯船の中で転ぶと、体勢の立て直しが

できないからです。

小学生くらいまでのお子さんと

一緒に入る時には、一瞬たりとも

目を離さない意識が大切だと思います。

熱中症の対策を万全に

夏の入浴で、特に気を付けたいのは熱中症です。

浴室の温度が高いまま入浴すると、

体温か上がりやすく、熱中症のリスクは

高まります。

入る前に、換気扇を回したり、

窓や扉を開けたりするなどの換気が

大切になります。

また、熱中症の予防のためには

水分補給が大切です。

1回の入浴で800ミリリットルほど

汗をかくので、お風呂に入る前に、

コップ2杯の水分を取りましょう。

常温水よりも冷水がオススメです。

お風呂にがりにも十分に水分補給を

してください。

水以外にも、ミネラルの入った麦茶は

吸収がいいといわれています。

また、タンバク頁が豊富な牛乳は、

休に水分を効率よく吸収させます。

銭湯などで湯上がりに牛乳を飲む習慣は、

実は理にかなったものなんてすね。

オン・オフを切り替える

質の良い睡眠のためには、

就寝時刻の約90分前の入浴が効果的。

入浴により0.5~1度ほど上昇した体温が

一気に下がるのが約90分後なので、

心地よく眠りに入ることができます。

また、できれば食後30分くらいは

入浴を避けましょう。

お風呂に入ると血液の流れが皮膚の

表面に集まって胃腸の血流が減り、

消化不良につながる可能性があります。

運動の直後も、汗を流すために

シャワーを浴びる程度ならよいですが、

しっかり温まるのは少し時間を

おいてからにした方がいいでしょう。

新型コロナウイルス感染予防のため、

テレワークが広がり、

外出の機会が減るなど、

働き方や家での過ごし方が変わりつつあります。

そのような状況下で、

オンとオフの区切りが付かず、

慢性的な疲れやストレスを

抱えることもあるのではないでしょうか。

お風呂は一日の生活に区切りを付け、

質の良い睡眠で、元気な翌日を迎える

準備になります。

今の時季だからこそ、

生活のオン・オフを切り替えるスイッチとして、

入浴を利用するのもよいのではないでしょうか。

 

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